2017年9月10日日曜日

開発経済学講義での学生発表

 京都大学にいた時代から私の開発経済学の授業では学生に発表をして貰っている。授業のいくつかのトピックを選び、学生がグループ単位で発表をする。京大では日本人学生と交換留学で学ぶ外国人学生に組んでもらってやっていた。日本人学生は初めての英語での発表でかなり緊張するようだが、やってみると結構できるのでホッとすることも多かったようだ。
 ベトナムに来ても、学生のプレゼンは継続したいと思った。開発経済学の授業をそもそも途上国で日本から来た教員が授業するのもそれなりに緊張する。途上国ではと分かったようなことを話しても、おそらく学生の方がよく事情を知っているかもしれない。その点、学生に話してもらうのは悪いことではない。この1年間やってみて分かったことはベトナムの学生はプレゼンが結構上手だということだ。
 これは授業時間の組み方のお陰で発表などの訓練されていることが大きい。ベトナムの授業は非常に長い。7時に始まる授業は9時40分まである。2時間40分(160分)の授業である。途中で20分ほどの休憩を入れるので140分として、日本は90分なので、一回の授業が日本の1.6倍もある。単位数は3単位となる。日本は2単位だから計算は合っている。
 教師側から見ると問題はこの長い授業をどうこなすかである。ドイツの大学であれば空いている時間を大学院生のチューターが学生にチュートリアルの形でさらに問題演習などをしてくれるのだが、ベトナムではそれは不可能だ。自分でやるしかない。
 私の作っていた資料は90分を前提にしていたのでまずはこれを作り直す必要もあった。いろいろと修正すると、おかしなもので1.6倍になっても、いくらでも話は出来ることは分かった。ただ学生の立場になればこれも厳しいだろう。そこでベトナム人の同僚にどうしているのかを聞いたら、全部を自分で話さずに、グループ発表や小テストなどに当てると教えてくれた。
 そこで多くの時間を学生の発表に当てることにした。ほかの授業ではどうやらベトナム語で沢山の発表をしているようで、学生は堂に入っている。英語でも一生懸命やってくれる。質問をすると質問の意が十分に取れなかったり難しいときもあるようだが、平均的には日本人のレベルとあまり変わらないと思える。
 学生の発表のあとは質問をしてそのあと簡単な講評をする。このときに私はどんな発表でも誉めることにしている。外国語での発表はやはり大変なものである。これを頑張ったら、どんな発表も誉めてやりたい。
 今期の授業もだいぶ様子が分かってきたので、発表のテーマを決め始めている。以下の様な発表テーマで行くか。多くの国を挙げたのは学生に広い世界を知ってもらいたいからである。最後のダナンの将来はベトナム人学生が私の興味のある分野をどう考えているか、知りたいわけだ。
1)Brazil
2)Pakistan and Bangladesh
3)Aging in Asia
4)Korea
5)Taiwan
6)Education Vietnam
7)Danang’s future: Transportation
8)Danang’s Future: Enviornment
9)Danang’s Future; Tourism
 今日はもう一日考えて明日学生に指示を出そう。

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