朝5時に起きたらインターネットが動かない。下の階のTV画面に出ているベトナム語のメッセージ(ベトナム語)を見ていたら、どうやらデポジットの残高がなくなったようだ。テレビも見えない。これはフロントで聞いてお金の払い方を調べよう。それ以外に方策はない。
そんなことを考えながらジョッギングに出た。
ベトナムは現金決済の世界である。口座引き落としやクレジットカード決済に慣れた日本人には驚くほどだ。昨日、アパートに英語の新聞が来ていることに気付いて、フロントのランさんにこの新聞を取れるのですかと聞くと、一日1万ドン(40円)です。今月はあと6日残っているので6万ドン払ってくれれば明日から配達されますという。月極で取るにはおそらく30万ドンを払うことになるのだろう。
今日のインターネットストップも現金でまとめて払えば何かの方法で再開できるのだろう。
考えてみれば、こちらの携帯も一緒だ。僕のスマホは3ギガまでは高速で使えるが、それを超えるとまた現金で払って買った暗証番号を入れないといけない。
ベトナムの現金決済は経済全体では非効率に思えるが、よく考えるとやむを得ない方法なのかもしれない。
2003年頃にベトナムの銀行システムを研究したことがある。そのときに銀行口座を持っている人の割合が1割と聞いて驚いたことを思い出す。今はもっと高いのだろうが、その当時からの現金決済のシステムがそのまま残っているのだろう。どう考えても非能率に思えるのだが、銀行システムに対する信頼性が高まるまでは時間がかかるのかもしれない。
ただ銀行決済とは言うのは相当に粘着性がある。たとえばアメリカでは今でも小切手決済が多いのではないだろうか。昔、ニューヨークで働いたときには小切手が多様されるのに驚いた。
中国のスマホ決済普及の記事などを見ると、Backwardnessの優位ということもある訳で、ベトナムが一気に最先端にいつか移行することもありうる。
8:30
ランさんに聞いたら、インターネットはここのフロントで払えばよいという。午後には集金人がフロントに来てそれで決済するらしい。今日中には使える様になるという。まあ最悪、携帯で3ギガまで使えるし、当面はそれで乗り切れば良い。本当に面白いものだ。ベトナムに来て良かった。
16:00
ランさんに月極料金と思われる25万3千ドンを払ったら10分ほどで2時過ぎには使える様になりました。テレビも見られます。お陰で授業の準備は一段と進んだのですが、一日中机に向かっていたら疲れました。今日は静岡大学の新江先生と夕食の予定です。その前に少し散歩しておきましょう。