2017年3月31日金曜日

ダナンの花(3)ヘリコニア

 福禄園の公園には沢山植えられている花です。ヘリコニアには沢山の種類があるようで、この花はプシッタコルム〔H. psittacorum〕というらしい。西インド諸島~南アメリカに分布し、オレンジ色の花を咲かせる小型種で、草丈は90cmほどになります。茎がまっすぐ伸び、切り花にも利用されるそうです。8月にダナンに来てからずっと咲いています。

やさしい園芸のホームページを参照しました。

ベトナム経済ニュースから

 できるだけ毎日、英語のVN Newsを読むことにしている。毎日ベトナムで生活をしていると一つ一つの記事になるほどと教えられることが多い。身の回りに起こっていることに解釈をすることができる。
 今日の記事にはとてもおもしろい物があったので、簡単にコメントしながら列挙してみる。
1)ベトナムの直接投資
 ベトナムへの直接投資が2017年の第一四半期に77.1億ドルになった。これは前年同期比で91.5%の増加である。実はこの数字がどのような数字かは明確に書かれていない。記事の中をよく見るとおそらく登録資本金のベースで実際の投資額ではない。その後をみるとどうも実際の投資実施額は36.2億ドルということになる。
 サムスン・ディスプレイがバクニンに25億ドルの投資をすることで、全体の大きな底上げになっている。バクニンはハノイから東に30キロぐらいの場所になる。その他、台湾企業のホーチミンに近いBin Duongへの5億ドル弱の投資、コカコーラのハノイへの3億ドル強の投資がある。
 韓国、中国、シンガポールがトップ3だが、韓国が37億ドルとダントツに多い。
 2016年全体での直接投資の実行額は158億ドルとなっている。
 好調な直接投資だが、ベトナム政府は環境や移転価格の問題があり、直接投資にも選別が必要という考えを述べている。
(コメント: ベトナムの国際収支を考える上で直接投資の存在は大きい。一つは不安定な国際収支構造のなかで直接投資による資本流入は非常に大事だ。そして直接投資により設立されたFDIセクターがベトナムの貿易収支の改善に役立っている。一方で直接投資の利益送金も大きいようで国際収支の悪化要因となる可能性がないわけではない)

2)ベトナムでの新規企業設立件数
 ベトナムでの新規企業の設立件数は第一四半期に26,500件、資本総額は270兆ドン(118億ドル)となった。件数では11.4%、資本金では45.8%の増加となる。3月の新規登録企業は12,000件となり、過去6年間で最大となった。
(コメント:ベトナムの人は起業家精神は旺盛である。度重なる会社法の改正もあり、起業は増えているようだ。)

3)インスタントラーメン企業の収益の落ち込み
 ベトナムの低価格帯インスタントラーメン製造会社Colusa-Miliketの売上げと利益が、、それぞれ3.5%、39%と落ち込んでいると伝えている。同社のラーメンは一つ3000ドン(約15円)の低価格帯が中心であり、この価格ではほとんど利益が出ない。同社の市場シェアーは2~4%と小さく、今後の売上げ次第では現金不足に陥るリスクもあるようだ。なお市場トップシェアの Acecookにおいても利益の減少が見られており、各社は価格下落による市場の縮小に直面している。
(コメント:当地のスーパーで見ても即席麺の売り場は毎日のように商品の並び方が変えられている。大変に厳しい競争が展開されているのだろう。振り落とされる会社が出てきても不思議はない。)

2)預金金利の上昇が不動産市場に影響
 米国のFRBの金利引き上げに伴い、ベトナムでも多くの商業銀行が長期の預金金利を1~2%引き上げ、9.2%まで上昇している。これがベトナムの不動産市場にも影響を与えるだろう、投資家は株式市場などに投資を移すだろうと伝えている。
(コメント:日本の金利も1970年代や80年代にはこういう高金利の時代があった。ベトナムが高度成長期にあることを実感する。)

3)ベトナム中銀が銀行の破産法を整備
 ベトナム中銀が銀行の破産に備えた法整備のための草案を準備している。ベトナムの不良債権比率は3%以下と低いが、VAMC(Vietnam Asset Management Company:ベトナム資産管理会社)に移している不良債権も含めると8.86%に上昇する。ベトナムの金融機関の安全性はASEAN地域の他国と比して低い。一方で経済への資金供給の責任も重い。
 GDPに対する貸出金比率は2012年から2015年に95.2%から111.1%に拡大した。これはインドネシア(36.5%)、フィリピン(39.1%)、ブラジル(67.1%)、インド(51.6%)と比しても高い。
 昨年、Vuong Dinh Hue副首相は銀行の倒産を認める勇敢な政策がベトナムにも求められると述べた。ベトナム中銀の副金融検査官、Nguyen Ban Hungによれば、2017年は株式の相互持ち合いを解消し、脆弱な銀行を排除する年となる。具体的には5つの銀行があり、それにはViet Nam Construction Bank, OceanBank, GPBankが含まれる。
(コメント:途上国の不良債権比率はなかなか分かりにくい。この数字を見る限り、現在のベトナムの成長が続く限りは克服できる水準であろう。)

4)ベトナムの貿易収支
 本年第一四半期のベトナムの貿易収支が19億ドルの赤字となった。輸出が12.8%伸びて437億ドルとなり、輸入は22.4%伸びて456億ドルとなった。国内部門の赤字は60.6億ドル、FDI部門の黒字は41.6億ドル。コンピューター、繊維製品、機械の輸出が好調だったが、携帯電話、米、胡椒などの落ち込みが目立つ。
(コメント:サムスンの携帯電話の発火問題の余波だろうか。貿易収支は黒字化していたので、少し心配である。)

2017年3月26日日曜日

大きなカタツムリ

福禄園の庭に大きなカタツムリが出てきた。日本のカタツムリの3倍はあるだろうか。日本のカタツムリよりも甲甲羅がずっと堅そうだ。そして甲羅がタニシに近い。大きくて背が高い。ベトナムにいると毎日が驚きだが、このカタツムリも驚きの一つだった。

ダナンの花(2) 火焔木(カエンボク)

 福禄園にはたくさんの火焔木(カエンボク)がある。オレンジ色の明るい大きな花はいかにも南国

らしい。Wikipediaによれば西アフリカ原産で、ジャカランダ、ホウオウボクと並んで世界三大花木とのことだ。大きくはノウセンカズラ科に属するという。なるほどと思う。大きな木だが、ノウセンカズラに似ている。生命力の強い木で「世界の侵略的外来種ワースト100」の一つだそうだ。驚いた。しかし印象的な花である。
 三大花木のうち、ジャカランダと火焔木ははっきりと記憶があるが、ホウオウボクは自信がない。インターネットの写真で検索するとフエの皇帝稜には植えられているようだ。おそらくダナンにもたくさんあるだろう。今回の滞在中に探してみよう。

2017年3月22日水曜日

ダナンの花(1)ケコンロンカ

 福禄園(Phuc Loc Vien)の我が家の周りにはたくさんの花や木がある。先週、歯の治療のために京都に帰ったので、その間にダナンの花の名前を知りたくて京都府立植物園を訪れた。京都府立植物園は世界的に見ても立派な植物園だが、大きな温室があり、様々な熱帯植物がある。おそらくダナンで見るような花や木もあるだろうと期待して行ってみた。
 これからそこで見つけた花の名前をいくつか紹介してみよう。


ケコンロンカ
 福禄園の入り口には高さ1メートルほどの低木があり、白い花が咲いているように見える。
 これはケコンロンカというらしい。
 中国の長江以南に分布する常緑低木。白い花のようなものは、がく片の一枚が大きくなり白く色づいたもので、がく苞という。コンロンカと似ている。ケコンロンカは茎や葉に細柔毛がついているとのこと。これはもう一度花に戻り、要確認。

何でも見てやろう

Hoang Sa 通り沿いの浜辺
ほぼ毎朝、朝6時前からジョッギングをしているのだが、このごろは福禄園から市場をとおり、マンタイ市場の側を過ぎて、Ho Thau通り経由でBe Manのある浜辺までのコースを走っている。往復で約3キロほどになる。この帰りにマンタイ市場で小さな買い物をして帰るのが常になっている。
街の路地
バイクに気を付けながら細い路地を抜けて行く。
 マンタイ市場はこの近辺ではアンハイバク市場と同じように地場の人々の買い物の場である。規模はマンタイの方が少し大きいかもしれない。この市場では肉、魚、野菜、果物、日用品などだいたいのものが揃う。
 最初は尻込みしていたが、だんだんと慣れてくると不思議なもので、自分もその一部のような気がしてくるものだ。
マンタイ市場
ダナンに来て早くも7ヶ月が経った。依然として研究らしい研究はできていないが、それはそれでよいのではないかという気もしている。むしろこの土地でしか味わえない毎日をじっくりと味わうことが大事ではないかと思うようになっている。
マンタイ市場 陰の部分で果物を売っている
どん欲に何でも見てやろう。





2017年3月17日金曜日

仙台への旅

 仙台に出張しました。そのときの日記から。

2017/03/07
 仙台空港に着いた。さすがに寒い。成田とは気温が違う。途中、阿武隈山地のスキー場が見えたが、白い雪に覆われていた。仙台空港からは仙台空港アクセス線で仙台駅に向かう。約30分で着く。仙台空港には何度か降りたことがあるが、2011年の大震災を思い出す。京都大学の大学4年生が3名この空港で亡くなった。さぞかし無念であったろう。電車は空いていたので寂しいと思ったが、あっという間に座席は満員になった。
青葉城からの仙台
今日のホテルは仙台国際ホテルで駅の西側になる。昼前に着くので、どこかで昼飯を食べてから動くか、それともホテルに荷物を置いてからどこかでのんびりと昼飯を食うか。
 今日は東北大学がやっておられるロシアとの共同プロジェクトの外部評価委員会におよび頂いた。報告書を事前に読ませて頂いた。ロシアからの学生の受入は順調だが、日本人学生を中期の留学に送る方はこれからの課題である。
 これはロシアに限らない。日本人学生を海外に送り出す必要性は多くの教育者が感じているが、なかなか難しいのだ。やはり学生諸君に海外に行くことの意義をより感じて貰う必要があるだろう。それにはやはりロシアビジネスやロシア研究に命を懸けた人の話を聞く必要がある。
 私の昔の仲間のI君は東京銀行を辞めたのだが、今は大学の教員をやっている。彼はエネルギービジネスに興味を持ち、東京銀行を辞めた。ロシアなどの専門家として自らの道を切り開いた。たいしたものだ。(最近の日経にも彼のコメントが出ていた。)
 米国に留学した人間はたくさんいるが、ロシアに留学した人間はそうはいない。希少価値がある。しかもロシアは大事な国である。その希少価値を活かさないことはない。そんな話を外部評価委員会でも話させて頂こうか。

2017/03/08 18:23 (日本時間)
 昨日は外部評価委員会を終えて夕食をいただいた。外部評価委員会のまえには、なかなか充実した学生との面談会でもあった。学生諸君は頼もしい。よい学生がおられるなと思った。
成田山の山門
幸い、若干の時間があり、駅前のヨドバシカメラでCanonのM10を買った。飛行機便の関係で、今日は成田空港で5時間の待ち時間があり、成田山に詣でて境内の梅や建物を撮ってみた。奮発して鰻重を山門脇の駿河屋で食べたが、これは絶品だった。その写真も撮っておいた。今は飛行機のなかだが、疲れてなにもする気もせず、のんびりと本を読んでいる。今回の旅では日本語の本をいっぱい買ってきた。探偵小説や経済の本である。
 今回の旅はもちろん東北大学さんの招待でありその仕事が第一だったのだが、飛行機の乗り継ぎなどの関係で、久しぶりに日本のおいしい物をふんだんに食べられた旅だった。成田空港の不二家の洋食、月曜日の朝はJALホテルのビュッフェで食べた和食、昼の仙台の寿司と夕食の鯖の塩焼き、そして火曜日の夕食会の会席料理、今日の朝に買った仙台空港のコンビニのサンドイッチと昼の成田山の鰻重。子供の時からの味はやはり一番落ち着く。
 帰りの飛行機のなかでデービッド・アトキンソンの「新・所得倍増論」を読んでいる。なかなかつらいことも書いているが、彼の本はいつもおもしろい。

2017/03/08 18:55
山門脇の駿河屋のうな重
「新・所得倍増論」を読み終わった。経営者へのプレッシャーを増やすべきで、それは国の年金基金が企業にもっと成長を促し、できない経営者は首にすることだと説く。私もそう思う。また中小企業だからといって保護するのではなく、退場すべき企業は退場させて若返りを図らせることも必要と彼らしい思い切った書きっぷりだ。


 

2017年3月5日日曜日

成田空港に到着 なぜかハンバーグそして牡蠣フライ


成田空港に到着、ビールとハンバーグそして牡蠣フライ、隣は寿司屋なのになぜ?


自分でもよく分からないが、無性に日本の洋食を食べたくなりました。

明日は仙台に移ります。

2017年3月4日土曜日

目が慣れる ローカル市場の買い物は楽しい

歩道を埋めるバイクにもすっかり慣れた
ベトナムに来てほぼ7ヶ月になる。
 「二人ともベトナムに目が慣れてきたね」と、このごろは家内とよく話す。通りや歩道にバイクが溢れていても、あるいは歩道をカフェが占有していても気にならなくなってきた。ゴミが多少捨てられていても気にならない。カフェの周りでネズミが走り回っていても驚かない。これが良いことなのか悪いのことなのかは分からない。
 私は楽観的な人間なので、総じて良いことが多いだろうと思う。良いと思うことを書いていこうか。
 まずは食生活である。ベトナム料理には生野菜がふんだんに付いてくる。大学の会合などで、ベトナム人の同僚と一緒に生野菜を食べていたら今では何のためらいもなく食べている。京都大学の農学研究家のA先生がマレーシアでの学会でフエでの残留農薬の研究をして問題がないという発表をされていた。先生によると熱帯は温度が高いので一般に農薬の分解も早い、また逆に農薬を使わないと野菜などは虫除けに自ら毒を作ることもある。農薬を使う方がよいというのである。だから心配しないで食べなさいと言われた。
 ベトナムコーヒーも最初はなんと濃くてドロッとしており、これを避けてネスカフェを我が家には置いていたが、最近はベトナムコーヒーに慣れ、好きになってしまった。昨日はわざわざチュン・グエン・コーヒーを買って、今朝もジョッギングから帰って我が家でトナム流のドリップ器でドリップさせて飲んでいる。このドロッとした味わいが改めて旨いと思う。
アンハイバク市場入り口
「ローカル市場の貝や魚は当たると大変」と最初は一切買わず、スーパーの冷凍で我慢していたが、一度ローカル市場で買ってそのおいしさを知ったら最後、もう毎週、市場の魚や貝を買って食べている。おかげで食生活が格段に豊かなものになった。
新鮮なアサリの蒸し煮はおいしい
ダナンには海岸沿いに海鮮料理の専門店がある。そこでは生け簀から選んだものをその場で調理して食べさせるだけでなく、新鮮な素材を売ってもいる。その専門店で食べた貝やエビの味が忘れられず、このごろは家内は立派でおいしいエビや貝を買いにわざわざ市バスの終点まで行く。中華風のエビのチリソースがけなどは絶品である。
 ローカル市場や浜辺の海鮮食品店で買い物をするようになった我が家の食生活は一気にレベルアップした。
280円の帽子です
すっかり気に入りました
衣料でも生活感覚が段々ベトナムの人に近づいている。今は衣料品を買うときもよくローカル市場を見る。今日は美しい晴れ間が出た。あまりにすごい天気で暑い。僕は夏には帽子をかぶっていたのでベトナムでも帽子が欲しくなってきた。そこで市場の帽子売場を探す。あった、あった。なかなか明るくてベトナム的だ。値段を見ると57,000ドンである。日本円で280円。大きさは58センチ、僕のサイズである。4つぐらいのデザインから選ぶ。一つ購入した。すぐにかぶって市場を歩く。この手の帽子は洗えないから夏の帽子はすぐに汚れる。だが280円ならいくつ買っても良い。今年は帽子のファッションに凝ろう。
これだけ買って200円
花屋も毎週買い物をする。花は何本ではなく一束で買うことが多い。午後4時頃に市場の花屋さんに行くと200円で20本ぐらいの花を無造作に売っている。日本で買えば2000円ぐらいはしそうだ。
 外国人だからと言って格段に高いとも思わない。だから基本的には値引き交渉はしない。値引き交渉するにはあまりに低価格だ。
 今まで目に入らなかった店や売り場が目に入るようになってきた。途上国の生活は本当に楽しい。