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クレージーハウス |
二日目、いよいよダラット見学の日である。8時半に車が迎えに来るが、のんびりしていたら食事が8時になってしまい大慌てで朝食を済ます。8時半ちょうどにNgocさんというガイドさんが来てくれた。元気の良いガイドさんで2日間一緒に回ってくれたが、大満足である。
ホテルからまずクレージーハウスに向かう。これは1990年に建て始めて27年以上経つというホテルだが、「世界の10大奇妙な建物」に入っているという。Dang Viet Gaという女性の建築家が自然保護をテーマに建てたというのだが、本当にこれが自然保護に役立つのかはわからない。おとぎ話のような迷路のなかに部屋があると思えばよい。各部屋にはそれぞれにテーマの動物がデザインされている。まだ建築中であり、所々はコンクリートや鉄骨がむき出しである。日本では立ち入り禁止になるだろう。場所によっては歩くのが怖い場所もある。ホテルになっていて泊まれるというが、観光客が無数に建物内を歩いており、とてもプライバシーなんかないだろう。まあ一度見ればよいだろう。
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バオダイ帝の別荘 |
次はバオダイ帝の別荘に行く。バオダイ帝は1945年までベトナムの形式上の王様だった。彼はグエン朝の最後の王様と言うことになる。バオダイは1945年に廃位されてフランスに移った。バオダイには5人の男の子がいたがいずれも結婚せず、グエン朝は途絶えたことになる。
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バオダイ帝内部 |
この別荘は多くの部屋はあるが、装飾はほとんどない。欧州やタイの宮廷に比べるといかにも質素であり、王というもののフランスの傀儡であったことがよく分かる。
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教会の中庭 |
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XQ博物館 |
バオダイ帝の後はダラット市場の北にあるティンラン教会(Nhà thờ Tin Lành)に。ここは孤児たちに教育を授け刺繍で身を立てられるようにしている。ここで刺繍のおみやげをいくつか買う。そのあとXQの博物館(XQ Art House)に。XQはベトナムを代表する刺繍の会社であり、ハノイ、ホーチミンなどに立派な店舗を構えている。その博物館であるが、規模の大きいこと。美しい刺繍が数知れず飾られている。ここでXQの歴史がよく分かる。
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愛の谷にて |
次は愛の谷である。これはフランス人が作った観光施設とのことであるが、広大な敷地に湖、盆栽ガーデン、迷路など、様々な施設があり、電気自動車で巡ることができる。驚いたのは盆栽ガーデンで、本格的な盆栽が沢山展示されている。熱帯の木の盆栽も十分に形になる。ここから2000メートルを超える山の眺望を楽しむ。
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竜の刈り込み |
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入り口 |
愛の谷の次は花の庭園(Flower Garden)である。ここは名前のとおりさまざまな花が美しく配置された庭園である。スアン・フオン湖のほとりになる。大きな花のゲートが迎えてくれる。庭園内には竜の姿の刈り込みや、ダラット名物の大きなワインのボトルも置かれており、楽しめる。
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ワインファンには! |
ベトナム料理のお昼を食べる。家内の希望で焼きそばを食べるが美味しい。
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竜で飾られている |
昼飯のあとはリンフック寺院(Chùa Linh Phước)を訪れる。これは街の東になる。誠に大きな寺院である。しかもすべてタイル造りで、そのタイルも無数の竜で覆われている。それぞれの竜はとても可愛い顔をしているので、嫌みはない。本殿のなかの神様は仏さんだかよく分からない。これもえらく華やかな色彩である。外に出ると七重の塔がある。その対面には10メートルはあろうかという大きな観音さんがあるが、この観音さんが乾燥した菊の花で出来ていることを知ってなお驚く。出来て3年経つが枯れて落ちないという。
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地獄絵 |
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金色の観音さん |
さらにその奥にはこれまた5階建て以上の吹き抜けの建物があり、中心に巨大な金色の観音さんがあり、その両側に沢山の金色の観音さんが三十三間堂のように並んでいる。
もっと驚いたのはこの建物の地下である。これはよく気を付けないと見落としてしまう。ガイドさんが入れという。入っていくとこれが地獄巡りである。地下に延々と迷路があり、通路の両側に地獄の様子が再現されている。なかなか迫真のおどろおどろしい展示である。現代版の地獄草紙と思えば良い。
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ダラット駅 |
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駅内部の明かり取りの窓 |
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日本製の機関車 |
ようやく地獄を抜けて次はダラット駅である。ダラット駅も街の東側にある。フランス統治時代に作られた駅で瀟洒な作りである。建物の正面にはステンドグラスのような色彩の窓があり美しい。建物もよいが、この裏側には鉄道ファンなら見逃せないものがある。日本製の蒸気機関車が保管されている。それ以外に時代を感じさせる客車が沢山線路に置かれている。ダラットの鉄道は当初は80キロメートルあったとのことだが、今は8キロだけが運行されている。観光用になっているが、見る価値のある駅である。
夜は無性に韓国焼肉が食べたくなって街の中の焼き肉屋に行ったが、これは失敗。後悔した。