2018年4月1日日曜日

カントーへの旅(3)ビン・トゥイ・コミュナル・ハウスとメコン河のフェリー

次に訪れたのはビン・トゥイ・コミュナル・ハウスである。街の北にあり先ほどの寺院からは小一時間かかる。ここには小さいが宝石の様な建物がある。ベトナムの伝統的な様式とフランスの様式の調和した建物である。建物内に入ると品の良い老婆が案内をしている。「こんにちは」と行って中に入り、見せて貰う。写真は禁止されている。大変に優れた彫刻で壁や柱が飾られている。あまり美しいので見とれていると先ほどの老婆に「どこから来たのですか。」と訪ねられた。日本からと話をしていると家内が「この建物がNHKで紹介されているのを見たことがあります。」と話す。老婆が喜んで、いつ頃ですかと、話が弾んだ。とても綺麗な英語である。実はこの家はもともとは彼女の一族の家だったのだそうだ。今は国の記念物となっているとのことだ。日本のNHKでの放送のことを聞いて彼女はとても喜んでいた。彼女の英語は本当にきれいで、おそらくは大変に立派な教育を受けたのだろうと思われた。

 コミュナルハウスのあとは都心にもどりセンスシティーショッピングセンターで食事をする。そのあと家内と別れて、私は川岸の公園からホテルまでを歩いてい帰ることにした。家内江はロッテマート(大規模ショッピングセンター)に行くという。私は買い物には興味がない。川岸の公園を歩いているうちに面白いものに気付いた。川岸に変わった形の船が停泊していることに気付いたのだ。よく見るとこれが小型のフェリーである。対岸を結ぶフェリー乗り場だったのだ。
このフェリーはなかなか面白い。両側に一隻ずつが止まっており、客を乗せると同時に反対側に向かって出港する。川の反対まで10分ぐらいだろうか。ゆっくりと移動する。そして対岸に着くと乗客が一斉に降りる。そして次の乗客が乗り、また出港する。運行の頻度は非常に高い。どうも10分おきぐらいに出ている。乗り場に値段表が掛かっている。片道1000ドン(5円)である。乗りたくなったが、待てよと考えた。折角ならみち江と乗りたい。こういう面白い経験は夫婦でするのが良い。そこで乗船は後にすることにした。
 ベトナム語では、フェリーターミナル(Ben pha Xom Chai)である。
 暑いが我慢のできない気温ではない。フェリーの乗り場からはHai Ba Trung通りで野菜市場が始まる。道の両側に沢山の店が並んでいる。ここはどうも卸売市場も兼ねているようだ。沢山の大根やパイナップルなど、大きな袋に詰めて売られている。この市場は延々と続く。ようやく抜けてQuang Trung橋の下を潜り、これを更にまっすぐ進むとXuan Khanh市場に着く。ここは朝に見ている。


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